スズキが海外で軽自動車を生産!?

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スズキがパキスタンで軽自動車を製造販売

先日、スズキがパキスタンで、日本の軽自動車規格の車を現地生産し、現地販売すると言うニュースがあった。
同国内では既に軽自動車が一定数走っており、投入出来ると判断したらしい。

 

パキスタンってどんな国?

パキスタンはインドの西側と国境を接する国であり、面積は日本の約2倍である79.6万平方キロ。人口は2億777万人(2017年の同国国勢調査)で、国の面積と人口的には丁度日本の倍程度となる。
あまり知られてはいないが、自動車産業も盛んで、日系メーカーが多数進出しており、新車販売における日系メーカーのシェアはほぼ100%だそう。
特に隣国インドで圧倒的なシェアを誇るスズキは、1975年から同国で自動車の生産を始めていて、「スズキ」と言えば乗り合いタクシーを指す単語として広く使われているほど。そのシェアは2017年度で61.2%とこちらでも圧倒的な存在感を示している。

同じ設計の軽自動車を!?

今回そのスズキが、日本の軽自動車をパキスタンの現地で生産し、現地で販売すると発表した。
日本の軽自動車が海外で生産され、販売されるのは始めてである。
今回、軽自動車をそのまま投入出来る理由として、その圧倒的なシェアも勿論だが、既に多くの軽自動車がそのまま走っている点が大きいとのこと。
それに加え同国は、元々が英領インドだった歴史から、交通が日本と同じく左側通行である点も見逃せないと自分は考えている。
ご周知の通り、軽自動車の規格は日本専用のガラパゴス規格であり、輸出することを想定して設計されていないものが多い。
マニアな人の中には、軽自動車を左ハンドルに改造する猛者もいるが、元々左ハンドルを想定していない軽自動車でそれを行うのは、たとえメーカーであっても至難の技だろう。
以上のような理由から、同国に限って言えば、ほぼ設計変更することなく投入できるため、コスト増を最小限に留められると判断したと考えられる。

海外生産のメリット

軽自動車をそのまま現地生産及び現地販売出来れば、設計費や部品などでスケールメリットを享受出来る。
また、同国市場向けに同セグメントの商品を用意する必要もなくなる。
更に、日本の人口が減少へと向かい、自動車市場も徐々に縮小している昨今、日本専売の軽自動車をこれからも継続して生産して行くには、海外生産も含めないと厳しいと言う現実があるのだろう。
特に、近年の自動車には、環境性や安全性と言った様々な性能が求められ、製造コストは上る一方である。
現に二輪では既に製品群の選択と集中が始まっており、大手メーカーですら50ccのバイク生産を継続できない事態に陥っている。
スズキの使命である、安価な庶民の足を提供する、と言う基本理念を今後も貫くため、今回の英断に至ったと自分は考える。

いつまでも走れ日本の軽自動車

何にせよ、軽自動車が海外でも活躍するのは、軽自動車好きの自分としては大変喜ばしい。
他のメーカーも追随し、軽自動車が長く生産し続けられるのを切望する次第である。

(※TOP画及び車体の写真はスズキのHPより転載)

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